こんにちは。
今回も保険の話とはずれてしまいますが、自分がひとり社長として、5年間経験したことで感じたことを率直にお伝えいたします。
前提として、自分一人で会社を経営していて、株式は自分が100%持っている前提での話になります。
この記事が参考になる方は、特に会社の規模拡大を追わないで起業を考えている人には、参考になることが多いと思いますので、お伝えいたします。
デメリットについて
メリットについて、語る前にやはり是非とも知っておいた方が良いので、先にデメリットをお伝えいたします。
・孤独
孤独であることが一番大きなデメリットではないでしょうか。会社員であれば働いてる時に特にコミュニケーションを取らずとも社内に人がいます。人がいることで、雑談をしなくとも孤独と感じることはないでしょう。人と話したければすぐに話す事が出来るからです。
まれに会社終わりに飲みに行ったり、一緒に同僚とランチに行くこともあるでしょう。独立すると、そうしたことが皆無になるので、ソロプレナーは孤独なのです。どこそこの起業家が集まっている組織に入れば、それこそ定期的に集まりがあるでしょうが、そういう集まりに入らなければ、自分から誘ったりしないとありません。これは想像以上に大変なことで、特に会社の規模拡大を追う人は、一時的に一人になることはあってもずっと一人ではありません。社員を増やしていく中で、組織が出来てくるからです。
比較して、ソロプレナーは孤独な状態がずっと続く訳です。お客さまと会っている時や電話している時、外注先や協力会社の人と会ったり電話で話したりすることはもちろんありますが、なかなか本音を話し合える仲間がいないというのは、辛いものです。同僚がいないというのは、想像以上に寂しいものだということを1人で起業をして長く働くと実感します。勿論、個人差はありますが、5年ぐらい働くと感じる人が多いイメージがありますね。
・承認欲求を満たすことができない
会社を独立してソロプレナーとしてやっていく人は、会社員だった時代に会社から評価をされていた人間が多いのではないでしょうか。独立してやっていくのは、それこそ大変ですから、会社で一定の成果を出していた人しか難しいと思います。そうした中で、特に営業系の仕事であれば、社内で数字を出せば、同僚や後輩、上司などに褒められ、表彰されたり、賞与が増えたりといったことで「〇〇さんすごいね。仕事できるね。」と言ってもらえることが多いのではないでしょうか。ところが、独立すると、そうした声は皆無になります。誰も褒めてくれません。例えば女性社員から〇〇さん凄いですね。なんて言われる事は無い訳です。
会社員をやっている時は、誰かに褒められたりしても「そんなものは1円にもならない、報酬を上げてくれ」なんて思っていましたが、人は褒められて承認されることがとても大事なことなんだなと実感します。SNSがこれだけ普及したのも人は承認欲求が誰しも強いからでしょう。
会社で評価されていた人ほどそれが当たり前になっており、独立してみると、金銭での評価だけになりますから、それこそ誰かに認めてもらいたいなんて思うことは多いんじゃないのかなと思います。そうした役割を私の個人的な意見になりますが、キャバクラなどが担っているような気がします。ああいうお店は社長という肩書ですごいですねとか承認欲求を満たすようなこと多く言ってくれます。しかも、営業活動に使うお金であることが前提ですが、交際費として経費になる訳ですから尚更行きやすい訳です。経営者がキャバクラにハマるというのはこうした構造があるのではないかなと思います。この件については、別の記事で詳しく書きたいと思います。
・会社員時代よりも無下に扱われることが増える
これは独立あるあるですね。芸能人でも独立するとバラしが増えるなんて言われますが、どんな会社でも独立して小さな、ましてやソロプレナーなんてものは、様々な会社に仕事を振れるほどの資金力がないため、無下に扱われることが増えるでしょう。「アポイントを取り付けて訪問したら、誰もいなかった。」なんてことも経験することはあるのではないでしょうか。
会社員であれば、会社はそれなりに大きい会社であれば様々な関係先がいて、影響力がある訳です。この会社に嫌われてしまったら、大変だからちゃんとした対応をしてくれる訳です。無下に扱うことができないのは当然でしょう。例えば、三菱商事なんて言う名詞があれば、それこそ多くの人は会社員としてのNO1の会社であるし、素晴らしい高給取りの会社であることが多くの人に認知されており、そこに勤めている人と会えるということはとても価値がある訳です。アポイントも取りやすいでしょう。そんな会社と取引が出来れば、それこそ大きな金額になりますし、相手も頑張る訳です。つまり大事にされる訳です。一方、無名の会社で、且つソロプレナーなんてなると、誰も知らない会社ですから、銀行含め無下に扱われることを理解しなければならないですね。
・規模の小さい仕事が増える
これは仕方ないですね。一人でやっている訳ですから、大きなプロジェクトなんてものには関わることはできません。それは当たり前ですが、大きな金額を動かすことも当然に出来ません。
これはそんなに大きなデメリットに感じないかもしれませんが、前回の話に通じて、俺はこんなビルの建築を担当したんだとか、こんな大きな会社と取引しているんだとか、規模の大きい仕事を求める人にとっては、独立するのは一旦考えた方が良いと思います。
長くはなりましたが、デメリットについて、語らせてもらいました。
続きましてメリットについても記載致します。
メリットについて
・収入が増える
やはりこれが一番大きいのではないでしょうか。売上高が全て自分の取り分になります。原価のかからないビジネスなら、それこそ売上高がそのまま粗利になる訳です。
そこから役員報酬などを取りますが、役員報酬を小さくすれば、それこそ利益を大きく上げることができるでしょう。それを法人税を支払いますが、大体30%ぐらいの税金が引かれた後に、全て内部留保していけば、それこそ会社の現預金が貯まっていき、継続すれば大きなお金をストックできるでしょう。ファイヤーをしたい人にとっては一番の近道のように思います。
・経費が使える
これも大きいですね。会社員であれば、会社で使う経費はもちろん使えますが、個人の支出については経費になりません。ところが、独立して会社を設立すると家賃を経費にしたり、車を経費で買ったりなど、様々な税務上のルールは有りますが、会社員時代とは全く違った考え方になります。経費を使うことで、法人税等が下がりますから、勿論、内部留保する上では、経費を使わない方が良いですが、税引き前のお金を使えるというのはとても大きなポイントなのです。
・税金の支払いが遅い
これも大きなメリットですね。会社員であれば、源泉徴収といって、全て差し引かれた綺麗なお金を使うことができますが、税引き前のお金を使うことはできません。そのため、手取りになります。
会社を経営していれば、税金の支払いは年に2回です。そのため、勿論、そのお金を毎月貯蓄していかなければなりませんが、先にお金を使うことができるのは大きなメリットになります。
私は会社に入ってきたすぐに使わないお金は株式投資をしています。税金の支払い前に例えば売ればそれをそのまま税金の支払いに使うこともできるでしょう。支払いが遅いということはそれは大きなメリットになる訳です。上場企業でメタプラネットというビットコインを沢山保有している会社がありますが、こういうことが出来るのも会社だからこそできる訳です。勿論、株式やビットコインへの投資は経費にはなりませんが、増える可能性がありますから、会社の資産を増やしていくためには良い選択肢になる訳です。あとは、借入金を投資に回してはダメですが、資金繰りの中で余ったお金を投資するぐらいは問題ないでしょう。
・時間を自由に使える
誰かに相談なしに、自分の好きな時間にご飯を食べに行ったり、クリニックに行ったり、髪を切りに行ったり、旅行をしたり、移動をしたり、つまり自分の思うがままに動くことができるというのはものすごいメリットです。自分がやりたいことに時間を一番割ける訳です。このために独立したいと思う人は多いのではないでしょうか。プライベート優先したいということも可能になります。ましてやめっちゃ働きたいというのも自由です。
私は独立することは、「働く時間を自由に自分でコントロールできる点」に価値を感じています。
まとめ
ソロプレナーは良い面もあれば悪い面もあります。
まずはデメリットを確認して頂いて、自分は嫌だなと思った人は独立することを一旦考え直した方がいいのではないでしょうか。
今は、会社員をしながら副業できる時代です。会社が公に副業を認めているケースもあるでしょう。
当たり前のことなので、今回は書きませんでしたが、会社を辞めて独立するということは収入が安定しません。それは一番のリスクとなります。
ただ、収入が安定しなくてもお金を貯めやすいという点があるので、会社が良い時にいっぱいお金を使うことなく、しっかりと会社の中に貯金をしておけば売上高が急激に下がった時でも、ソロプレナーは経費が少ないですから、特に問題なく経営が出来ることになります。
なので、収入が安定しないことのデメリットについては、良い時に内部留保することで解決するのではないでしょうか。
ソロプレナーは孤独ですから何か相談事などがございましたら、お気軽にご連絡下さい。
あなたの独立を私は応援します。
コメント